「食べログ」削除裁判に初の判決!気になる今後の展開は?

   2017/10/31


「食べログ」は、2014年3月末時点での月間利用者総数が5748万人にもなる誰もが知る飲食店超巨大口コミサイト。

同サイトに掲載されているレストラン数は約77万件、クチコミ投稿数は約522万件、写真の投稿点数は1966万点にも及んでいるそうです。

この膨大な情報のなかで、やらせが発覚したり掲載の店主が削除を求めるが応じないということでトラブルが起きたりしていました。

サイト側も信憑性を保つため、レビュアー任意での携帯電話番号での認証利用者の確認を行ったり、点数算定のアルゴリズムを変更したりするなど改善を行っていましたがやはり評判が命の店舗にとっては納得いくものではなかったようです。

その中の一つに今回初めて判決が出ました。

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概要

札幌の飲食店を経営する男性が、食べログに「料理が出てくるのが遅い」「おいしくない」などと投稿され直後に客が激減したとして、「真偽を問わず投稿させるのは営業権の侵害」であると店舗情報の削除と220万円の損害賠償を求め2013年5月8日に札幌地裁に提訴しました。

1年4か月の戦いの後の判決が以下の通りです

判決

請求を棄却。

判決理由

長谷川恭弘裁判長は「原告の会社は法人で、広く一般人を対象に飲食店を営業しているのだから、自己の情報を『個人』と同じようにコントロールする権利はない」と指摘。さらに「原告の請求を認めれば、情報が掲載される媒体を選択し、望まない場合は掲載を拒絶する自由を与えることになる。他人の表現行為や得られる情報が恣意(しい)的に制限されることにもなり、容認できない」との判断を示した。(引用:産経ニュース)

ネットの反応は

 

この判決に全面的に肯定的なツイートが多いようですね。他にも、運営に疑問を投げかける次のようなツイートもありました。

  また、店側のツイートも見つけたので。。


   

その他

削除を求めた件で他に佐賀の訴訟があります。

その概要としては店舗が改装されているにもかかわらず無断で古い画像が乗せられているため削除を求めたが、「食べログ」側は適切な注意喚起を行っていることから削除を拒否したという内容です。

この件では和解が成立し訴えが取り下げられ判決が出ていません。

また、現在係争中のものとしては大阪の「秘密の隠れ家」をコンセプトとしているバーが削除を求めたが「食べログ」側は「表現の自由」として応じていないというものがあります。

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まとめ

今回の判決がでたことで、食べログのコメントについては削除する必要がないことを司法のお墨付きで認められたわけです。

控訴するかの情報はありませんでしたが今後、コメントについての削除はよりされにくくなるでしょう。

インターネットは匿名性を帯びたメディアです。アメリカヒューストン大の教授が調べた結果をご覧ください。

オンライン上の新聞記事に関わる匿名と匿名ではないコメント、数千件の内容を調査した結果、Santanaは匿名のコメントの53.3%が下品、人種差別的、ぞんざいな、そして憎悪的な言語表現が含まれていることを発見した。対して、匿名ではない場合にそうした表現が含まれている率は28.7%だった。(Science NewsLine pshychology)

北海道の事例に合った「料理が出てくるのが遅い」「おいしくない」というのは利用した方がそう思って書き込んだのであれば事実なのでしょう。

しかしながら、ネットでは炎上しかり良いことより悪いことの方が目に触れ盛り上がるのも事実です。

インターネットはもろ刃の剣です。

都会の店であればちょっとくらいは悪評があっても他の書き込みでまぎれることもあるでしょうが地方のお店などではそうはいきません。

多くの集客を見込める可能性もありますが、一つ悪評が上がれば致命的です。

店舗側はそれを理解したうえで接客をしなければなりませんし、情報を活用する我々もネットというのはどういうものであるのかということをしっかり認識しておく必要がありますね。

一連の「食べログ」の対応からみても、対応に統一性がなかったりすることがあり信憑性を疑われている気がします。

莫大な情報量を持ち影響力のある媒体であるからこそ、おごることないサイトになってほしいものですね。


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