静岡地下街爆発事故!死傷者238人衝撃映像が公開!乱流現象とは?
アンビリバボーで35年前の事件が取り上げられます。
死者15名、負傷者213名を出してしまったその事故とその後について追ってみます。
事件概要
静岡駅前の現在紺屋町名店街(旧:ゴールデン地下街)のビルの地下街で起こります。
1980年8月16日午前9時31分、ゴールデン地下街のある静岡第一ビル地階の飲食店にて小さなガス爆発事故が発生。
爆発と言っても火災が起こるわけでもなく、比較的小規模なものでした。
事故を検証するため消防士、警察官、静岡ガスの担当者や事故現場となった地下街を撮影するために報道関係者が地下街に入り検証・取材が行われていたのです。
その途中午前9時56分に、突如2回目の大爆発が起きてしまいます。
初めの火災は地下の湧水処理漕に溜まっていたメタンガスに何らかの火が引火したことが原因とされ、2回目の爆発の要因は1回目にガス管が破損し大量のガスが漏れ引火して爆発してしまったのです。
現場の調査を行っていた消防署員がガス濃度が高いことに気づき、地下からの脱出・排気作業をはじめましたが間に合わなかったというものです。
被害と防災機能は?
今回の大事故ですが、かなりの被害者数が出ていますが爆発現場ではなく、その外にいた人々が大半だったようです。
爆発の影響で真上の静岡第一ビルは爆発炎上し、このビルの向かいにあった西武百貨店(現・パルコ)や周囲に隣接する商店及び雑居ビルなど163店舗にガラスや壁面の破損などの大きな被害をもたらした。(参考:wiki)
被害は爆発地点から半径100メートルに及んだということから如何にすさまじかったがわかりますね。
防災機能は?
時当時の基準ではガス管に遮断弁などは設けられておらず、万一が起こると垂れ流し状態だったようです。
つい先日のことですが、自宅で弱火で料理をしていたらいつの間にか消えていたようでガスが止まっていました。
今では普通の家庭でも知らないうちに守られているのですが、当時はそうではなかったのですね。
外の被害が大きかったわけ
では、この事故なぜ外の方が被害が大きかったのか。
この時地下の取材をしていた静岡第一テレビ(フジTV系列)の記者は爆風で吹き飛ばされ重傷を負いますが、命は助かっています。
それは「乱流現象」と呼ばれるものが原因だそうです。
細かくは違うのかもしれませんがザクッというと、ビルであれば階段や部屋で仕切りがあります。
発生した炎が仕切りにぶつかり力を増していく現象のことです。
動画のキャプですが。
このように同じような体積の空間で何もない場合と、仕切りがある場合では勢いちからが違うのがよくわかります。
こういった理由から、外部の被害が大きかったようです。
【追記】
主な要因としては、最初の爆発で地階の天井を通るガス管が破れ換気ダクトを通りビル全体に広がっていたことが指摘されていました。
地下で原因調査していた消防署員などは、都市ガスのにおいに気付かなかったこともあるようです。
地下街開発の頓挫
戦後復興の昭和30年代から各地につくられ、今回の事故を機に開発が中止になってしまったものもあるようです。
その開発数を示した図がコチラ
一目瞭然ですね。
というのも、地下街開発の基準がより厳しくなったことが要因のようですね。
責任の追及
ビル管理会社や入居者側と静岡ガスとの間で責任の所在を明確にするべく裁判が行われた。
ビル及び入居者側はガス会社の責任を追及する意図から、被災した第一ビルを解体せず、建物の周囲に厳重なフェンスを設置して立ち入り禁止にする等の安全処理を施したうえで長期間そのままとし、広く一般に公開していた。(引用:wiki)
この結果について記載されているところはあまりありませんでしたが、
刑事事件も静岡ガスの巡回員が書類送検されただけで、不起訴。
民事でも1996年3月に「被災者の請求棄却、静岡ガスの賠償責任認めず」と判決が出たようです。
ただ、ガス会社の対応の不備については指摘がなされていたようです。(参考:旅と別れのブログ)
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感想
現在では華やかになっている地下街。
地下街が普及して大分たちますので、そろそろ老朽化も問題になるんじゃないかなと気になりますが、こういった事故を元に同じ轍を踏まぬよう安心安全快適な空間ができているんだなと感心しました。
アンビリでは同じフジ系の会社だからこそ見られる映像が公開されると思いますので、要チェックです。
被害に遭われた方やご遺族へは謹んでご冥福をお祈りしたいですね。
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